リサーチプラスは、ネットユーザー300人を対象にオンライントレーディングについての調査を行い、その結果を発表した。なおオンライントレーディングとは、インターネット上における証券や株の取引のこと。
これによると、現在オンライントレーディングを利用しているとしたのは、わずか7.0%。しかし、「興味はあるが運用したいと思う資金がない」21.7%、「興味はあるが利用するための手続きがよくわからない」15.7%、「興味はあるがセキュリティー面などが不安」13.3%、「興味はあるが利用するための手続きが面倒」2.7%と、計53.4%がオンライントレーディングに興味を持っていることがわかった。
また現在利用しているユーザーが挙げた証券会社は、「DLJディレクトSFG証券」14.3%のほかは、「大和証券」「野村證券」「イー・トレード証券」「カブドットコム証券」「松井証券」「野村ファンドネット証券」が各9.5%、「マネックス証券」「ジェット証券」「内藤証券」「日興コーディアル証券」が各4.8%など。各証券会社を選んだ理由では、「大手だから」というものが最も多く、次いで「手数料が安い」「条件・使い勝手がよい」「商品が豊富」等の意見が挙がっていたが、各社独自のサービスが気に入っているとしたユーザーもみられた。
なお、オンライントレーディングを利用する頻度は、「月に1回以上3回未満」としたユーザーが38.1%、「月に1回未満」が33.3%。残る28.6%は「月に3回以上」とのことだが、うち19.0%は「月に10回以上」としている。
一方、現在オンライントレーディングを利用していないユーザーにその理由を尋ねると、「興味が無い」32.67%や「オンライントレーディングが何かわからない」とした「その他」4.3%という意見が多かったものの、「窓口で利用しており、特にオンラインの必要性を感じない」という声も2.7%あった。
また「将来的にオンライントレーディングを利用すると思うか」については、「株に興味がある」「便利そう」「資金が貯まれば」という理由から「利用する」としたのは31.9%。対して「利用しない」とした68.1%のユーザーのうち、25.8%が「よくわからないから」と答えていた。
最後に、今後オンライントレーディングがさらに普及するためにはどんなことが重要と思うかを自由回答で訪ねたところ、「一般の人に『オンライントレーディングとは何か』を大々的にアピールする」「もっとわかりやすく説明する」「低資金から始められるようにする」といった意見が大半を占める。また中には、「個人情報の保護が万全であることを主張し、トレーディングの経路などの情報も提示したほうが良い」「ネットならではの特典や情報、割引なども行ってほしい」「できるだけ鮮明な商品の写真を提示したりすることも重要」「信頼関係があってはじめて成り立つ業界なので、信頼できる証券会社が増えることが大事」など、現在利用中とみられるユーザーからの貴重な声もみられた。
これらの事から、現在オンライントレーディングを利用しているユーザーは少ないものの、興味を持っているユーザーは多く、将来的な利用意向としては決して見込みのないものではない事がわかる。しかし、興味がないユーザーのほとんどが「よくわからない」としていたこと、今後の普及についても「アピールが必要」という声が多くみられたことなどから、潜在的なニーズを引き出すには証券会社もしくはオンライントレーディング自体の啓蒙活動やプロモーションがカギになってくると考えられる。