リサーチプラスは、インターネットで映像・音声などやり取りしながら企業研修や授業を進める「eラーニング」についての調査を行い、その結果を発表。これによると、ネットユーザーの中で実際にeラーニングを体験したことがあるユーザーはわずか5.0%である事がわかった。
eラーニングにおいて興味のある分野としては、「自分の趣味を広げるツールとして」が27.8%でトップ。次いで「資格試験などのツールとして」26.3%「語学学習のツールとして」21.6%、「カウンセリングなどのツールとして」7.5%、となっており、「企業研修のツールとして」という声はわずか6.4%であることがわかった。また、「興味が無い」とする声も9.8%存在している。
なお、利用経験のある5.0%のユーザーのうち、最も多かった利用用途は「企業研修のツールとして」が46.7%、「語学学習のツールとして」26.7%、「資格試験などのツールとして」20.0%など。
そこで利用してみた感想を尋ねたところ、「好きな時間で学習できた」「マニュアルなどがありわかりやすかった」との理由から「特に問題なく利用できた」とする声が40.0%で最も多かった。また次いで多かったのは「回線環境やPCのスペックなど、内容とは別の部分で不満があった」26.7%、「便利で充分満足できた」20.0%。しかし、「便利で充分満足できた」とするユーザーから「初めて知ったこともあり大変勉強になった」「自宅で学習可能だから」といった声が挙がる一方、「フォローが良くなかった」「勉強している臨場感がない」との理由から「(内容の充実度含め)不満が残った」とするユーザーも13.3%存在している。
また最後に、eラーニングについての自由意見を尋ねたところでは、全体の56.3%におよぶユーザーが意見を出している。その内容としては、「eラーニング自体あまりよくわからないのでもっと積極的に教えて欲しい」「初心者にもわかるような仕組みにしてほしい」など、『わかりやすさ』がキーワードになっているものが多かった。また具体的なものとしては、「資格取得」「在宅ビジネスや健康/医療、サプリメントに関するeラーニング」「世界各国の語学」「漢字検定やパソコン検定、秘書検定などの検定の学習・受験」「プログラミング言語」等のeラーニングを求める声も大きい。
これらの事から、現在eラーニングを主に積極的に取り入れているのは企業等における社内研修が多いようだが、インターネットの持つ最大の特徴「双方向性」から見ても、eラーニング自体に対して興味を持っているユーザーは少なくなく、その認知度や利便性の向上を図る事によって、今後の更なる普及が期待できると考えられる。
最後に、コンピューターウィルスに対してとっている対策を尋ねると、「市販のウイルス探知/駆除ソフトを導入している」が39.3%でトップを占めたが、「不明なメールや添付ファイルは直接開かないように注意している」28.5%、「ウイルスに関する情報を注意して収集するようにしている」18.4%など今ある環境で防御に努めているユーザーが5割弱。また、「特に対策はしていない」8.9%、「会社の担当者がまとめて対策/対応しているので、個人的には対策していない」2.3%と、具体的な策を講じていないユーザーも1割以上いたが、一般ユーザーには何の責任もないものの、感染した時の被害を考えると、予め何らかの予防はしておいた方が良いということは明らかである。