リサーチプラスは、ネットユーザー300人に対して海外旅行におけるインターネット利用についての調査を行い、その結果を発表した。
これによると、海外旅行を計画する際の情報収集としてインターネットを利用するユーザーは66.8%。前回の国内旅行に関する調査(95.6%)と比べると大幅に下がるイメージだが、「海外旅行を検討したことがなく、経験がない」とするユーザーが27.9%を占めており、「ネットからは情報収集しない」は5.3%で前回とほぼ同じような割合となっている。
なおその内訳は、「Webサイト」53.1%、「メールマガジン」6.2%、「掲示板やチャット、メーリングリストなど」7.4%。この順番についても国内旅行と同じであったが、ネットを利用しない理由としては「雑誌や旅行社のパンフレットを利用しているから」という声が圧倒的に多い。
また情報収集後の「オンライン予約」に関しては、最も多かったのが「オンラインでの予約・購入経験はない」43.1%で、次いで「宿の予約をしたことがある」37.2%、「国際線航空チケットなどの予約・購入をしたことがある」11.2%。「宿と国際線航空チケットなどの予約・購入をしたことがある」としたのは、わずか8.5%にとどまっていた。
そこで、最も多かった「オンラインでの予約・購入経験はない」ユーザーにその理由を尋ねたところ、「家族・知人の勤めている旅行代理店に頼んでいるから」「会社での旅行なので自分に決定権はない」といった意見が予想外に多かったが、「インターネット初心者のためオンラインは不安」「インターネットを始めてから海外に行く機会がまだない」などの意見が大半を占め、海外旅行自体の利用意向がまだ少ないようだ。
また、宿や国際線航空チケットの予約によく利用するサイトでは、「ANA」32.4%、「HIS」16.2%、「JAL」10.8%、「旅の窓口」「JTB」各8.1%、「Yahoo!トラベル」5.4%、「ISIZEじゃらん」「近畿日本ツーリスト」各2.7%などが挙がっている。国内旅行の場合は検索サイトに人気が集まっていたが、海外の場合、航空会社および旅行代理店が上位を占めているのが特徴的だ。
オンラインで宿や航空チケットを予約する理由としては、「24時間いつでも予約ができる」37.8%、「割引などで安く予約できる」35.1%がトップ。次いで、「空席状況がその場で確認できる」13.5%、「検索機能などにより自由に宿や便を探せる」10.8%と、インターネット自体のメリットが重宝されている様子がわかる。しかし、「施設や現地の画像や動画がみられる」というユーザーは、今回の調査では0だった。
最後に、「国内旅行と海外旅行で、インターネット利用方法の違い」を尋ねたところ、ほとんどが「特に違いはない」と回答。しかし中には、「海外の小都市についてはガイドブックでは情報不足なので、インターネットで情報をチェックする必要がある」など、インターネットが「情報収集」に威力を発揮している事がわかる。またその他、「国内は直接、宿のHPをみたり航空会社を見たりするが、海外の場合は旅行会社のHPを利用する場合が多い」「国内旅行では旅券の手配などで利用。海外旅行の際は地域情報の収集で利用」「現地発航空券は大体の場合日本発券より安いので利用している」という声も。
これらの事から、「国内旅行」と同様「海外旅行」においても、インターネットは行き先の情報等を調べるには適したツールとして利用しているユーザーが多い事がわかった。またオンライン予約については国内旅行の場合ほど割合が高くはなかったものの、航空券の予約等で積極的に利用しているユーザーも見られ、インターネットの普及は海外旅行者にとって重要なツールになっていると言える。