リサーチプラスは、東京都のインターネットユーザー300名を対象とし、インターネットを活用した出前サイトについての調査を実施。その結果を発表した。
これによると、インターネットを通じオンラインで出前/宅配を注文したことがあるとしたのは24.0%。7割強がオンライン出前/宅配の経験がないことがわかった。また、利用したことのない理由としては、「電話の方が手軽で早い」「ちゃんと発注できているか心配」「そのようなサービスがあるとは知らなかった」という声が多い。
一方、注文経験を持つユーザーの注文品目として最も多かったのは「ピザ」55.7%で、次いで「お弁当」20.5%。この2品目で約8割を占めており、その他では「寿司」「中華」が各5.7%、おせち、カップラーメン等「その他」が10.2%となっていた。
利用した事のある宅配サイトとしては、上記品目結果にも表れているように、「ドミノピザのサイトから直接」26.1%、「ピザーラのサイトから直接」17.4%、「ピザハットのサイトから直接」14.1%、「その他の宅配ピザサイトから直接」2.2%と、ピザの店舗サイトから直接注文するユーザーがほとんど。次に多かったのは「お弁当屋のサイトから直接」8.7%という声で、いずれにしても店舗の運営するサイトに直接アクセスし注文するという使い方がほとんどのようだ。また、楽天市場の運営する「楽天デリバリー」9.8%、インターネットにおける出前サービスの先駆けとも言える「出前館ドットコム」は7.6%にとどまっている。
そこで、インターネットを通じてオンラインで出前/宅配を注文した最大の理由を尋ねたところ、「メニューの画像を確認してから注文できるから」が38.9%でトップ。次いで「クーポンなど特別な割引があるから」34.7%、「いくつものお店を簡単に比較検討してから注文できるから」13.9%、「既にサイト登録している情報で注文までできたから」2.8%と続き、これを見る限りでは「インターネットならでは」のメリットを活用するユーザーは少ないようだ。
また今後の利用意向としては、利用した事があり「今後も利用したい」18.0%、「今後利用するかはわからない」8.3%で、「もう利用しない」は0。利用した事はないが「今後利用してみたい」39.7%、「今後も利用したいとは思わない」34.0%という結果になっており、5割強のユーザーが将来の利用意向を示している事がわかった。
なお各々の理由としては、既に利用経験を持ち今後も利用したいとするユーザーでは「登録さえしておけば電話よりラク」「チラシをためこむ事なく最新の情報で注文できるので」という意見が多い一方、今後はわからないとした人からは「家にはチラシが増えていくが、チラシの割引が使えない場合が多い」「そんなにメリットを感じなかった」という声が寄せられている。また今後利用してみたい未経験ユーザーからは「便利そう」「電話より気軽にできそう」「欲しいメニューがあればやってみる」、今後も特に利用しないユーザーからは、ダントツで「電話の方が早そうだから」という理由が挙がっていた。
これらの結果から、「インターネット」における「出前」サービスは、一見メリットが少なそうだが、実際に利用したユーザーからは更なる利用意向が挙がっており、かつ未経験ユーザーにおいても利用意向は高く、サービスに対するニーズは高い方だと言える。但し同サービスは現在、首都圏等を中心に展開しているものが多く、未だその存在を知らないユーザーも少なくない事から、全国規模のサービスとなるにはまだ時間がかかりそうだ。