業界最大規模のモニター数を誇るリサーチプラスが実施した路線検索サイトについての調査結果。

「路線検索サイト」、９割近くが利用。特にPCでの利用者が増加

リサーチプラスはネットユーザー300人に対して昨年にひき続き、全国のインターネットユーザー300名を対象として「路線検索サイト」についての調査を実施。その結果を発表した。

これによると、電車などの乗り換えや時刻の情報収集について「PC向けの路線検索サイトを利用する」としたユーザーは64.0％、「PCと携帯電話向けの路線検索サイトを両方利用する」18.3％で、各々昨年より増加。これに対して「携帯電話の路線検索サイトを利用する」は約３ポイント減の4.7％にとどまり、この１年で路線検索についてPCを利用する人が増えていることがわかる。

また、「インターネット上の路線検索を利用したことが無い」と答えた13.0％のユーザーにその理由を尋ねたところでは、昨年同様「電車に乗ることがほとんどないので調べる必要もない」との意見がほとんどを占めている。しかし地域属性を見たところ、「東京都」および「大阪府」のユーザーからは「PCに予め積んであったソフトで十分」「検索するほどの場所に行くことがない」「どのサイトで調べるのかわからない」など、「電車にはあまり乗らない」とする以外の意見が多く見られたのが特徴的。

路線検索で最も利用されているWebサイトとしては、「yahoo!路線情報」が昨年より10ポイント減少しているが50.6％でトップを占めており、次いで「駅すぱあと」19.4％、「駅前探険倶楽部」10.1％、「ジョルダン乗換案内」7.3％、「インフォシーク乗り換え案内」2.4％などが挙っている。特筆すべきは、昨年は選択項目にも入っていなかった「駅すぱあと」および「ジョルダン乗換案内」が２位、４位に上がってきている点だ。これ対して「駅前探険倶楽部」「インフォシーク乗り換え案内」は、ベスト５に入っているもののポイントを下げているほか、昨年これに続いて３％以上の支持を獲得していた「路線図ドットコム」「msn路線」「goo路線」「＠nifty路線検索」などのサービスも軒並みポイントを下げている。

また、携帯電話で利用しているサイト名と、その有料／無料を尋ねたところ、「無料サイト」19.5％、「有料サイト」3.5％、そして「PC向けの路線検索サイトのみを利用している」が77.0％と、ここでもPCでのサービス利用が目立つ。なお、利用しているサイト名としては、「無料」では「AD乗り換え案内」がここでも「ジョルダン乗り換え案内」と替わってトップになっており、「有料」では昨年同様「駅すぱあと」がトップ。

インターネットの路線検索についての自由意見では、「目的地までの交通手段、通過駅、時間、料金、最安値の交通路線案内など、どのルートでいけば早く安く着けるかが、出発地と目的地を打ち込むだけでわかるのは便利この上ない」「到着/出発時刻に合わせて検索ができるのが便利」「乗車料金に加えて定期の料金などもわかるので、ビジネス上かかせない」など、「便利で助かっている」という声が多く、利用者にとっては非常に好評を得ていることがわかる。しかしその一方、不満な点としては「検索後に表示される経路が少ない」「もっと安いまたは早い路線を知っているが、それが出てこない場合がある」などが、改善点としては「乗り換えに必要な時間も表示しておいてほしい」「大きな駅の場合、何番線といわれても探せないので、駅の地図も表示されればより便利」「駅周辺の情報が少ない。地図だけでなく写真もあればもっとわかりやすい」「休日ダイヤや急な事故によるダイヤの乱れなどを迅速に表示させておいてほしい」などの声が顕著だ。

これらのことから、特にPCでの路線検索サイトは非常に多くのユーザーに利用され、また高い満足度を勝ち得ていることがわかる。また利用されているサイトのランキングに大きな変化がみられたことなどから、ユーザーはインターネットから路線を検索する際、特に決まったサイトだけではなく複数のサービスを利用する傾向と推測でき、更に「周辺地域の情報」「乗り換え案内の充実」は昨年も寄せられていた声であることと併せてみると、「路線検索」はユーザビリティが非常に重要なサービスであると考えられる。