チアーズ合資会社とアイブリッジ株式会社は、昨年・一昨年に引き続きネットユーザー300人に対して「スケジュール管理」についてのアンケート調査を行い、その結果を発表した。
これによると、現在スケジュール管理に利用しているものは、「手帳(メモ帳含む)」194人(昨年比-4人)、「携帯電話」116人(+6)、「PC」74人(-5)、「PDA」3人(-13)。昨年同様に「手帳」が最も多いものの、徐々にではあるが携帯電話を利用する人が増えつつあるようだ。
また、「現在利用していないが、これからスケジュール管理に利用したいと思うもの」としては、「特にない」が44.3%(+3.6)、「携帯電話」18.7%(+3.0)、「PC」17.3%(+4.3)、「PDA」10.0%(-4.0)、「手帳(メモ帳含む)」9.7%(-6.6)。当然のことながら「既に利用しているもの」の比率は少なくなっているが、「現在利用しているもの」とあわせて見ると、特に「PDA」では利用者/利用意向者ともに減少しており、既に「携帯電話」の機能がPDAのそれを包括し始めているためと推測できる。
なお、それらの理由としては、「細かい内容やメモ的なことも記入できるから」「昔から日記的な使い方もしていたので手放せない」「ソフトやアプリを『立ち上げて』『入力して』『保存する』といった手間なくすぐに使えるのが魅力」「バッテリーの心配がない」(手帳)、「必ず毎日持ち歩くものだから」「アラームを使うこともできるので大事な用事を忘れない」(携帯)、「自宅でも勤務先でも使っているのでとても便利」「メールを使って他人にスケジュールを教えることもできるから」「自分用にカスタマイズできるため、使い勝手がよい」「毎日起動させるので」「画面が大きくて管理しやすそう」(PC)、「辞書等が必須なので携帯では役不足」「PCと連動させてスケジュールを管理できる」「かっこいいから」「仕事をしていると携帯のスケジュール機能だけでは足りなくなると思うから」(PDA)などが挙がっていた。
一方、利用した経験はあるが現在使わなくなったものでは、「とくに無い」が56.7%(-2.0)を占めているが、「手帳(メモ帳含む)」20.3%(+0.6)、「パソコン」11.3%(+1.3)、「携帯電話」7.7%(+4.0)、「PDA」3.7%(-3.6)。最も利用者が増加している「携帯電話」は「利用しなくなった」率も高いようだ。
利用しなくなった理由を尋ねたところ、「持ち歩くのが面倒になった」「毎年新しいものを購入するが形式等が異なるため面倒になった」「ペンも一緒に持ち歩かねばならないのでかさばる」(手帳)、「アプリを起動させるのが面倒だった」「入力がとても面倒」(携帯)、「スケジュール確認のためにいちいち起動させるのが面倒」「キーボードを打つより手で書くほうが早い」「最新のソフトが高いから」「持ち歩けない」(PC)、「タッチパネルの反応が遅いと感じ、結局手帳に手で書き込むのが一番早かった」「最近は携帯電話の機能が高くなってきているのでそっちのほうが便利になった」(PDA)など。
近年、携帯電話の機能は向上の一途をたどっているが、スケジュール管理に携帯電話を利用しなくなったという人が増加していること、これに対してPDAの利用者が他のものに乗り換える数は少ないことから、各々の住み分けはできていると推測できる。また、データのデジタル化を進める人も多い一方、手帳を利用し続けている人もやはり根強く存在しており、今後、各ツールのメリットとデメリットがどのように進化または解消され利用者数の変化につながっていくのかを引き続き調査していきたい。