リサーチプラスは昨年・一昨年に引き続きネットユーザー1,000人に対して「無線LAN利用ユーザーへの実態調査」を行い、その結果を発表した。
これによると、現在無線LANを利用している人は30.7%(昨年比+6.8%)で3割を超えていることがわかった。また利用している場所は、「自宅」280人(+65)、「会社(学校)」53人(+16)、「無線LANを設置しているカフェ」10人(+8)、「友人、知人宅」4人(-1)、「無線LANを設置しているファーストフード店」3人(+1)、「無線LANを設置している駅や空港」2人(±0)と、自宅ユーザーの増加が顕著だ。
利用するようになったキッカケを尋ねたところ、「自宅で無線LANを利用したかった」205人(+35)、「PC購入時に備え付けてあった」42人(+22)、「会社(学校)が無線LANだったから」38人(+10)、「友人に薦められた」18人(+6)、「近くに無線LANを利用できる場所があったから」4人(-1)。こちらも順位自体は昨年と変わらないが、中でも「PC購入時に備え付けてあった」の伸び率が高かった。なお「その他」21人においては、「ノートパソコンだから有線ではあまり魅力ないと思った」「家族が導入したので」という声が大半で、昨年多かった「ISPから(キャンペーンなどで)勧められた」という人は少なくなっている。
実際に利用していて便利と感じる時としては、「席の移動などに際してケーブルを気にする必要がない」225人(+49)、「高速のやり取りができる」58人(+18)、「とくにない」30人(+10)、「細かい設定をする必要がない」20人(+1)「その他」7人からは、「ケーブルがなくスッキリした」「家のどの部屋でもインターネットができる」といった声がみられる。
一方、実際に利用していて不便と感じる時を尋ねたところでは、「電波状況によって、途切れるなど接続が不安定になる」131人(+32)、「有線に比べて、速度が遅い」89人(+20)、「とくにない」80人(+16)、「無線LAN環境を提供している場所がどこにあるのか探し難い」38人(+13)、「無線LAN環境を提供している場所が近くにない」24人(+11)、「無線LANといっても、サービスによって使えないことがあるから」18人(+7)、「持っている人が少なく環境を共有できない」10人(-3)。「その他」7人では、ほとんどが「セキュリティが不安」と答えている。
「配線の手間ない」「どこでも高速なインターネットを楽しめる」等を主な理由に無線LANユーザーは増加しており、今年度ではついに3割以上が利用するに至っている。しかし、実際に導入していも「セキュリティ」に関する不安を抱えているユーザーは多いほか、「接続の不安定さ」や外出先で利用する際の無線LANスポットの検索など課題は残っており、更なる普及に向けては企業サイドからのよりいっそうの助力が不可欠と考えられる。