リサーチプラスは昨年に引き続き、全国10歳以上の男女計300名のブロードバンドインターネットユーザーに対して「携帯電話向けサイトのコンテンツ利用について」についてのアンケート調査を行い、その結果を発表した。
これによると、携帯電話向けWebサイトのコンテンツを「利用したことがない」というのは15.3%(昨年比-0.4)。また「携帯電話を持っていない/Web非対応」9.7%(-2.8)を見ても、実に7割以上の人が利用経験を持っている事がわかる。なおその頻度としては、「月に1〜3回程度」が18.7%(-2.5)で最も多く、「年に数回程度」16.3%(+3.0)、「週に1回程度」13.0%(+3.1)、「週に2〜5回」11.7%(+0.6)、「毎日1回程度」7.3%(−0.5)、「毎日2〜5回程度」5.7%(±0)、「毎日5回以上」2.3%(−0.5)。 回数はさておき、「毎日利用/視聴」している人と「利用したことがない」人がほぼ同数だった。
また、利用したことがある人に、それはどのようなジャンルのコンテンツかを尋ねた。この質問は昨年も行ったが、前回とは項目が異なるのでここでの昨年比は記さない。まず最も多かったのは「着メロ・着声ダウンロードサイト」32.9%で、次いで大きく引き離されるが「路線など交通情報関連サイト」9.8%、「懸賞サイトやキャンペーンそのもの」7.6%、「スポーツ系情報サイト」「待受け画像ダウンロードサイト」「ゲームなどのダウンロードサイト」各6.7%、「ニュースサイト」6.2%など。これ以外の5.0%以下のコンテンツは、「ショッピングサイト」「エンターテイメント系情報サイト」各4.0%、「株・マネー関連の情報サイト」3.6%、「掲示板などのコミュニティサイト」「メルマガ登録サイト」各2.7%、「旅行系情報サイト」「占い・自己啓発関連の情報サイト」各1.8%、「友人の運営する小規模な携帯向けサイト」0.9%、「教育関連サイト」0.4%となっている。
これらのコンテンツをみつけたきっかけとしては、「携帯キャリアの公式メニューからみつけた」が49.8%(+0.4)で約半数を占め、「検索サイトからキーワード検索して探した」27.6%(+6.7)、「友人・知人にメールなどで教えてもらった」8.0%(−1.9)、「携帯に届くメールからリンクした」6.7%(+0.1)、「雑誌を読んで探した」4.4%(−3.0)、「テレビで紹介していた」0.4%(−0.7)と続く。また「その他」4.7%では、「PCのHPや雑誌に広告が載っていた」など「たまたまみつけた」という声が多い。
最初の質問で、「携帯電話を持っていない/Web非対応」と答えた以外の人に、「今後、もっと携帯サイトを何らかの手段で紹介して欲しいと思うか?」と尋ねたところ、「はい」43.5%、「いいえ」56.5%。「はい」が約4ポイント増え、ほぼ半々の割合だった。また「はい」と答えた人に、自由回答でその方法を尋ねた。これによると、「携帯でのメール受信やWeb検索はお金(パケット代)がかかる」といった理由から「PCのメールに情報を送ってほしい」「HP等、PC上のインターネットで紹介してほしい」という人が5割程度存在。更に「普段から情報収集はPCのインターネットが主なので、そこでPCサイトと携帯サイトの両方で使えるサービスなどがあると、とても魅力を感じる」という答えも数人が挙げており、携帯電話向けサイトとはいえその情報はPCでという考えている人が多いといえる。その他、「雑誌等で紹介してほしい」「街中で配っているチラシやフリーペーパー等で紹介されていると、空いた時間にチェックできる」「印刷媒体にQRコードが載っているとついチェックしてしまう」といった声も。
これらのことから、「毎日見る」人は減少しているがそれに対して「月に数回」携帯電話向けコンテンツを利用するという人は増えており、同市場が確実に拡大しつつあるのがわかる。しかしその情報入手の手段として、同じ「携帯電話」からと考えている人は少なく、またその理由も「パケット代」に因るといった声が多い。現在ほとんどのキャリアが導入している「パケット代の定額制」が今後の市場拡大にどう寄与するのか、今後も引き続き調査を行いたい。