リサーチプラスは全国の20〜59歳のインターネットユーザー男女各150名、計300名に対して休暇とインターネット利用の関係についてのアンケート調査を行い、その結果を発表した。
これによると、土日などの定休日の「インターネット」利用としては、「平日と同じように趣味や娯楽など興味のあるサイトをチェック(利用)する」という人が175人、「平日と同じようにビジネス以外のメールの確認を行なう」が150人で、平日/休日に関わらず、実に6割近い人がサイトチェックを行っているほか、約半数がメールチェックもしているということがわかった。
これ以外では、「平日とは違った趣味や娯楽など興味のあるサイトをチェック (利用)する」74人、「ビジネスメールの送受信などを行なう」71人、「平日と同じようにビジネス系サイトをチェック(利用)する」52人、「基本的にインターネットにはアクセスしない」34人、「平日とは違ったビジネスメール以外の送受信などをまとめて行なう」20人、「平日とは違ったビジネス系サイトをチェック(利用)する」13人。昨年度調査(男性228人:女性72人)の結果と比べると順位に変わりはないが、「平日と同じように趣味や娯楽など興味のあるサイトをチェック(利用)する」の項目で女性が男性を上回っていた。
また、連休/御盆/正月などの長期休暇時のインターネット利用としては、「平日と同じように趣味や娯楽など興味のあるサイトをチェック(利用)する」147人、「平日と同じようにビジネス以外のメールの確認を行なう」133人、「平日とは違った趣味や娯楽など興味のあるサイトをチェック(利用)する」、75人、「ビジネスメールの送受信などを行なう」67人。「基本的にインターネットにはアクセスしない」が51人に増えたものの、「平日と同じようにビジネス系サイトをチェック(利用)する」43人、「平日とは違ったビジネスメール以外の送受信などをまとめて行なう」24人と、通常の休日とほぼ同様の結果だ。
そこで、「長期休暇で旅行などに出かける場合、可能であればノートPCなどインターネットにつないで作業できる機器を持っていきたいと思うか」を理由付きで尋ねた。これによると、「持っていきたいと思う」58.3%、「持っていきたいと思わない」41.7%。「持って行きたい」理由としては、2割以上が「観光地等の出先の情報もチェックしたい」としており、次いで多かったのは「メールの送受信をしたいから」という声。また前の質問ではビジネス的な利用目的が目立ったが、「仕事上、長期の休暇でもメールチェックは欠かせない」「随時仕事の連絡が入るから」といった声は1割以下となっていたほか、中には「毎日定期的にチェックしているものだから、ないと不安」という声も少なくない。
一方「持って行きたいとは思わない」理由では「荷物になるから」という意見が強く、その他「PC=仕事というイメージがあるので、休暇中ぐらいは見たくない」「仕事は仕事、遊ぶ時は遊び、とメリハリをつけたい」等の理由が挙がっている。ちなみに男女別でみると、「持って行きたい」としたのは男性のほうが、「持って行きたくない」としたのは女性のほうが各々半数以上を占めていた。
また、「持って行きたい」とした人に、旅行等の際にどこで何をネットに接続したいかを尋ねたところ、トップは「宿泊施設内で、自分(会社)のノートPC」で62.3%、次いで大きく離れるが「カフェなど軽食や食事をともなえる空間で、自分(会社)のノートPC」11.4%、「屋外で、自分のノートPC」5.7%、「宿泊施設内で、自分のモバイル端末(PDAなど)」5.7%、「電車など移動中に、自分(会社)のノートPC」5.1%という結果に。
この設問では、「宿泊施設内」「電車など移動中」「屋外」「カフェなど軽食をともなえる空間」の4つの各シーンで、「自分(会社)のノートPC」「レンタルしたノートPC」「自分のモバイル端末(PDAなど)」の3つの機器が設定されているが、シーン別で見るとやはり最も多いのは「宿泊施設内で」という声で計72.0%におよび、次いで「カフェなど」14.3%、「移動中」7.4%、「屋外」6.3%。機器別では「自分(会社)のノートPC」84.5%、「自分のモバイル端末(PDAなど)」10.3%、「レンタルしたノートPC」5.2%となっており、使い慣れない他人の端末を利用するより画面サイズやアプリケーション等の制約はあっても自分のモバイル機器のほうを使いたいという人が多いようだ。
最後に、長期休暇中にインターネットに接続したいと感じて困ったエピソードを自由意見として尋ねてみた。これについては192人の意見が寄せられており、最も多いのは「PHS接続だと電波が届かなくて接続できない場合がある」「自宅や会社での場合と比べると接続速度が遅い」「時刻表や交通機関の運休状態、旅先の観光情報等を調べたいと思った」といった声だ。また「自分のノートPCを持ち歩くのは大荷物になるが、ネットカフェなどではセキュリティが心配」「最近のビジネスホテルなどはほとんどネット環境が整っているが、リゾートホテルでは整備されていないところが多い」「オークションの入札に間に合わなかった」「バッテリーが切れて困った」との意見も複数見られるほか、「宝くじの当選結果をどうしても知りたかったがネット接続できる環境に無かったので諦めた。後で考えれば新聞を見れば済んだのに」「海外出張先で思いがけずネット設備が整っており、嬉しくなって友人にメールを送った」など、面白いエピソードも。
これらの結果からみるに、ネットユーザーの大半が休暇中もサイト/メールのチェックは行っているようで、特に男性でビジネス絡みでの利用率は相当に高いことがわかった。また、長期休暇の際にも「情報収集ツール」としてインターネットは欠かせない存在になっているようだが、やはりネックになるのは「ノートPCは重い」「接続環境の不備」という2点。ここから考えるに、「気軽に持ち歩けることができある程度の接続が確保されている」デバイスとしては「携帯電話」が挙げられるが、ノートPCの軽量化と接続環境の整備により、携帯電話ユーザーとの住み分けがどうなされるのかという点にも今後は留意していきたい。